microSD™カードアクセスモジュール(MSC-MOD20)は、米GHI Electronics社製のALFAT SoCを搭載した市販のmicroSD™カード(※1)にFAT32に対応したファイル操作ができるボードです。製品は米GHI Electronics社の製品をベースにしています。
microSD™カードやFAT32ファイルシステムの煩雑な処理を本機のコントローラALFAT SoCが行うためユーザーは簡単なシリアル通信だけでファイルの各種操作ができます。
ファイルの種類は問いませんので、テキストデータからバイナリデータまで様々なデータ形式に対応します。
シリアル通信のインターフェイスは、非同期式シリアル通信(UART)と、同期式シリアル通信(I2C)のどちらかをモードピンの設定によって選択することができます。 UART通信の場合、デフォルト通信速度は115.2kbpsで最高921.6kbpsまで対応します。
同期式シリアルI2Cで通信を行う場合、本機はスレーブデバイスとして動作します。スピードモードは400KHzの高速モードに対応しています。(スレーブアドレスは固定されています。)
本体の電源電圧は+3.3Vですが、ロジックピンの電圧レベルは0V-5.0Vにも対応しています(5Vトレラント)。(但しリセットピンは3.3Vmax。)
MSC-MOD20はロングファイルネームに対応しています。複雑なディレクトリ構造にも対応。新しいフォルダを作成してそこに新規ファイルを作成したり、ルートから深い階層にあるファイルへもアクセスできます。
本体にバッテリーバックアップ対応のリアルタイムクロック(RTC)を内蔵していますので、ファイル作成時のタイムスタンプを付けることができます。(※3)
パソコンとUSB-UART変換ICなどを介して本機とUART通信し、本機の機能を一通り使える便利なユーティリティソフトをご用意しました。当方のダウンロードサイトからダウンロードしてご使用頂けます。
※1:市販されているmicroSD™カードに対応しますがメーカーや製品によっては相性問題が発生することもあります。すべてのmicroSD™カードが使用できることを保証しているわけではありません。
※2:通信速度はリセットや電源再起動後は常に115.2kbpsとなります。
※3:本機のRTC機能は2秒単位になります。
※本機ではすべてのファイル名は大文字になります。新規作成するファイル・フォルダ名はすべて大文字となります。読み込む既存のファイル名は大文字小文字どちらも読み込めます。
※本機のmicroSD™カードアクセスの機能はSTM32F205マイコンのSDIOを使っています。
■操作できる機能一覧
ファイルを開く |
最大16のファイルを同時にバッファに展開可能 |
ファイルデータを読む |
ファイル内のデータを任意の位置、サイズで読み込み |
データの追記 |
既に存在しているファイルにデータを追記 |
新規ファイルの作成 |
新規にファイルを作成、ディレクトリの作成も可能 |
ファイルやフォルダの削除 |
指定したファイルやフォルダを削除 |
クイックフォーマット |
microSD™をクイックフォーマット |
ファイル属性を取得 |
ファイル属性やサイズ、タイムスタンプなどを取得 |
ディレクトリ内の一覧を取得 |
ディレクトリ内のファイル名やディレクトリ構造などを取得 |
空き容量の取得 |
microSD™カードの空き容量を取得 |
ファイルやフォルダのリネーム |
ファイル名、フォルダ名をリネーム |
転送速度の計測 |
任意のサイズのデータをW/Rして転送速度の計測 |
●FAT16及びFAT32のファイルシステムに対応 |
●ロングファイルネームに正式対応 |
●非同期式シリアル(UART)及び同期式シリアルI2C通信に対応 |
●microSD™カードは市販のものに幅広く対応 ※1 |
●ASCIIコード範囲内だけの解りやすい簡単なコマンド体型 |
●同時に最大16個のファイルを内蔵バッファに開くことが可能 |
●装着したmicroSD™カードの転送速度を計測する簡易メディアテスト機能搭載 |
●2つの省電力モードを搭載 |
●クイックフォーマット機能搭載 |
●RTC機能搭載なのでファイル作成時のタイムスタンプをファイルに記録可能 |
●RTC機能により現在日時の取得可能 (2秒単位) |
●ロジック電圧レベルは5V系及び3.3V系に対応可能(但しリセットピンは3.3Vmax) |
●縦25×35(mm)のコンパクト設計 |
●日本語マニュアル付属だから分かりやすい |
●パソコンから簡単に操作できるユーティリティソフトをご用意 |
■コマンド操作の一例
■主な仕様
電源電圧 |
DC3.3V
RTCバックアップには1.65V〜3.3Vまでのバックアップ電源が必要です。(CR2032推奨) |
消費電流 |
動作時平均:約50mA程度
スタンバイモード時:80uA (max)
ストップモード時:0.4mA (max) |
対応メモリーメディア |
microSD™カード |
対応ファイルシステム |
FAT16、FAT32
※NTFS、exFATには対応していません。
※64GB以上のカードを使う場合についてはこちら |
シリアルI/F |
非同期時式シリアル(UART):
通信速度:初期値115.2kbps 最高921.6kbpsまで
データ長:8
ストップビット:1
パリティ:なし
同期式シリアル(I2C):
速度モード:100KHz又は400KHz
スレーブアドレス:0xA4 (7ビットモード時)
※外部でSCL、SDA線のプルアップが必要 |
ボード寸法 |
縦25×横35mm |
■セット内容
●MSC-MOD20 本体
●RTC用水晶発振子32.768kHz
●日本語マニュアル (ダウンロードによるご提供)
■参考資料
■本製品のサポートについて(必ずお読みください!)
MSC-MOD20技術的なサポートは全て本製品の主要機能を提供しているALFAT SoCのメーカー、米GHI Electronics社のフォーラムをご利用頂く必要があります。当方マイクロテクニカでは技術的なサポートを提供しておりません。サポートを受ける方法については日本語補足マニュアルに記載されておりますのでそちらをご参照ください。
本製品はお客様ご自身で当方からご提供している日本語マニュアルやICメーカーである米GHI Electronics社から公開されている英語版のデータシートや技術資料、その他フォーラムで公開されている記事、インターネットからの情報、必要に応じてChatGPTなどの生成AIの力を借りるなどしてその内容を理解して回路設計ができる技術者向け製品です。
本製品を操作するためにはシリアル通信や電子回路の知識、プログラミングの知識、英語の資料を読める知識が必要となり、この製品はそういった知識をお持ちの方を対象とした製品です。こういった知識をお持ちでない方は本製品をお使いになりません。
使用方法や製品の技術的なご質問等のサポートは日本語では行っておりませんのでご購入に際しましてはあらかじめこの点をご理解ご了承の上ご検討をお願い致します。
本文書に掲載されている商品またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。なお、文中および図表中おいて、見やすさ向上のために「™」、「®」を省略表記する場合があります。
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